ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Nine Inch Nails 「The Downward Spiral」

トレントレズナー率いるNine Inchi Nailsの1994年発表の2ndアルバム。

 

アルバムを通して無機質なビートとどんよりとりした沼みたいな暗さ、そしてそれを彩る様々なノイズが特徴的なアルバム。ノイズの騒々しさを際立たせるのが繊細な静かなパートである。奇怪な電子音やノイズが出てる一方で囁くような不気味なボーカルがある「Ruiner」や「I Do Not Want This」、そして「A Warm Place」という不気味なほど優しい音だけのインストがこのアルバム全体のノイズを際立たせている。また特に一曲目の「Mr Self Destruct」は「ミスター自己破壊」という曲名であり、その名の通り破壊的なノイズが全編に渡って鳴っている。このアルバムで有名な曲といえば「Closer」であると思う。スローなテンポであるがダレることなくノイジーとポップさが両立している。その他にも「Piggy」など明るさと暗さ、ポップとノイズが共存し耳に残るだけでなく奥深いアルバムである。全体的に暗いこのアルバムであり、最後の曲の「Hurt」も暗く、最後の一節でようやく希望の光が一筋見えるといった内容のアルバムである。アルバムのタイトル通り聴いているとドンドン内側へと沈んでいく。90年代USオルタナの雰囲気を表している一枚。

「nine inch nails the downward spiral」の画像検索結果

Rating 9.4/10.0