ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Mogwai 「Every Country's Sun」

2017年発表の9作目のスタジオアルバム。

 

初っ端の「Coolverine」から相変わらずのエモくかつ荘厳で轟音のサウンドで始まる。「Brain Sweeties」でみせる雄大で地平線を眺めるようなサウンドはまさしくMogwaiといった感じがある。電子音を混ぜた「Crossing the Road Material」はポップなサウンドとなっており聴きやすい楽曲の一つである。自動小銃みたいな名前の「Aka 47」や「1000 Foot Face」の浮遊感のあるサウンドはMogwaiの唯一無二のものだと思う。浮遊感のある曲が続くがラスト三曲というところでいつもの轟音で揺さぶってくる曲になる。「Battered At a Scramble」ではエモーショナルな荒れ狂うギターが響き、「Old Poisons」では轟音のリフが洪水のように溢れてくる。そしてクローザーの表題曲「Every Country's Sun」で切ないメロディと心地よいノイズが壮大な世界観を呈して終える。粒の荒い歪んだギターも時に激しくなるドラムもエモーショナルなメロディなど轟音系ポストロックのお手本のようである。ジャケットも曲もMogwaiのいいところを詰めたアルバム。

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8.5/10.0