ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Code Orange 「Forever」

2008年結成、アメリカのメタリックなハードコアバンドによる2017年発表の3枚目のアルバム。

 

ただのハードコアではなく、ドゥームやスラッジ的な遅さも取り入れているのが特徴的である。またズンズンと低い重量のあるブリッジミュートのリフが凄まじい。走っていたと思ったら急に止まる。急に這いつくばって蠢き、そしておもむろに走り始めるといったのが繰り返されるとも言えるアルバムである。また曲間の不穏な音などただ実験的なだけでなくメリハリをつける役割を果たしている。アルバムでも暴力的な楽曲が続いたなかでメロディはポップな「Bleeding in the Blur」を挟んでアクセントとしている感じがある。ただメロディがポップというだけで低音の弦楽器と激しいドラムは変わらない。またNINのような不穏な電子音をハードコアに落とし込んだかのような「The Mud」といった曲もあり幅の広さがあるようである。また「Ugly」では生ぬるいようなイントロと気だるいメロディとサビでのポップさがグランジのようであり、ただのハードコアバンドではなく一筋縄ではいかないバンドであることがわかる。全体的に見ればメロディを放棄したような歌ばかりであるが、それぞれリズム工夫が施されておりそれぞれの楽曲が際立っている良作。そしてCode Orange is Foreverというまっすぐな歌詞もいい。

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7.5/10.0