ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Brand New 「Science Fiction」

ニューヨーク出身の4人組による5枚目。

 

暗く物静かな感じの「Lit Me Up」から始まる。静かではあるが熱量があるオープニングではある。「Can't Get It Out」や「Out of Mana」など90年代USオルタナグランジ、エモシーンを彷彿とさせる静と動、クリーントーンと歪みを使い分ける曲が多い。「137」では哀愁漂う激しいギターソロが素晴らしい。また「Same Logic / Teeth」のようにポストハードコアやエモの流れからきた感じが溢れる叫ぶボーカルの後ろではエレクトロニカみたいなベースの音が鳴っている。これだけエモだグランジオルタナだポストハードコアだって言ったけどアルバム全体を通して印象的なのは歪みではなくポストロック的なクリーントーンだった。特に「Cloud Never Be Heaven」はポストロックっぽさが表れているように思える。そしてラスト「Better Up」で浮遊感を漂わせながら若干不穏な空気を醸し出して幕を閉じる。90年代USを彷彿とさせながらも新しい感じがある今年の個人的お気に入りの一枚。

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8.8/10.0