ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年の個人的に良かったアルバム 20

20. Full of Hell 19. Ex Eye 18. Julian Baker 17. tricot 16. ENDON 15. Mutuid Man 14. Storm of Void 13. Nepenthes 12. Phoebe Bridgers 11. Queens of the Stone Age 10. The National 9. Amenra 8. Godflesh 7. Gary Numan 「Savage」 6. Boris 「Dea…

Nepenthes 「Confusion」

N

日本のドゥームメタルバンドによる2017年発表の2枚目のアルバム。 元Church of MiseryのボーカルであるNegishiが中心となって率いるスーパードゥームメタルバンドである。ズッシリとした重たさのあるブルージーなリフやハードロックのようなリフなど重量級な…

Code Orange 「Forever」

C

2008年結成、アメリカのメタリックなハードコアバンドによる2017年発表の3枚目のアルバム。 ただのハードコアではなく、ドゥームやスラッジ的な遅さも取り入れているのが特徴的である。またズンズンと低い重量のあるブリッジミュートのリフが凄まじい。走っ…

Full of Hell 「Trumpeting Ecstasy」

F

ノイズやスラッジをも内包しているアメリカのグラインドコアバンドの2017年発表の3作目。 MerzbowやThe Bodyともコラボレーション作を発表している彼らであるためノイズ要素、実験要素が強めなのではないかと思うところがあるが、今作ではグラインドコアの爆…

Glassjaw 「Material Control」

G

NYのロングアイランド出身で1993年から活動しているポストハードコアバンドによる15年ぶりの3枚目のアルバム。 直前でのリークがなければサプライズ発売となった今作は全曲でTDEPのドラマーがドラムを叩いている。ポストハードコアと言われてはいるがカオス…

Spotlights 「Seismic」

S

ニューヨークの夫婦による2017年発表のアルバム。 Mogwaiの如く分厚い音の壁を構築しているような感じである。ただうねるような低音のギターやアグレッシブなドラムからポストメタルのような雰囲気が感じられる。ただボーカルはIsisなどと違って普通の歌声で…

Amenra 「Mass VI」

A

1999年結成、ベルギーのコルトレイク産激情系ポストメタルバンドの6枚目のアルバム。 Isisのアーロン・ターナーはポストメタルを「thinking man's metal」と形容したがまさしく今作は思考する人間のメタルである。ひたすら真っ暗闇で前が見えないような音と…

Veil Of Maya 「False Idol」

V

イリノイ出身の4人組による2年ぶりの6作目。 低音で激しくかつ複雑なリフと構成が特徴であるDjentシーンで活躍するVoMであるが今作でも健在である。短い導入部を終えて初っ端の3曲から激しく複雑なリフで畳み掛ける。その激しさの一方でクリーンボイスではPe…

米津玄師 「Bootleg」

Y

2017年発表の4枚目のアルバム。 タイアップ曲などで先に発表されていた曲が多く寄せ集め感が出て散らかったような印象かと思いきやそんなことはなく一つ一つが存在感を発揮しつつも一つの大きな流れとしてまとまりのあるアルバムとなっている。「海賊版」と…

Beck 「Colors」

B

2017年発表の13枚目のアルバム。 Beckもまた昨今の流行であるダンスポップ的アルバムを制作したようである。全体的に様々な楽器で音を隙間なく詰め込んだ印象があるものの、爽やかで鬱陶しさはない。しかしただのダンスポップのアルバムではなくいろいろな要…

If Anything Happens To The Cat 「Mangata」

I

ベルギー産ポストロックバンドによる2017年発表の2枚目のアルバム。 アンビエントやAmerican Footballのようなエモ的要素を含んでいるポストロックバンドである。オープニングの「Lakesides, Endless」は悲しげなアルペジオが主体となって浮遊感のある幕開け…

Joy Opposites 「Find Hell」

J

2017年発表の2枚目。 日本のオルタナシーンで活躍する彼らの今作はホステスからのリリースである。激しくもありつつも全体的に洗練されシンプルでありながら奥深さがある。初っ端の「Blond Dogs」から悲しげなアルペジオと熱量を感じるリフのイントロで惹き…

Celeste 「Infidèle(s)」

C

フランスのリヨン出身のダークハードコアバンドによる2017年発表の6枚目のアルバム。 ダークハードコアってなんだって感じであるがとりあえずダークな世界観のハードコアらしい。とにかくひたすら叫び続けるのであるがハードコア特有の破壊しながらの疾走感…

Converge 「The Dusk In Us」

C

アメリカボストンにて1990年結成、マスコアの雄であるConvergeの2017年発表の9枚目のアルバム。 日本ではカオティックハードコアといった方が馴染みが深いであろう彼らの今作も激しく暴れまわっている。巧みに緩急を使い分け、変拍子を変拍子と思わせないよ…

Gary Numan 「Savage (Songs from a Broken World)」

G

シンセポップのパイオニアであるGary Numanの約4年ぶり22作目のアルバム。 NINやマリリンマンソンなどのインダストリアル勢に影響を与えたGary Numanの新作は、アルバムのジャケットでも表現しているように荒廃した世界、温暖化によって荒廃し砂漠化した不毛…

Weezer 「Pacific Daydreams」

W

前作から1年ぶりの11枚目のアルバム。 前作では初期のアルバムのような荒々しくもあるがポップな要素を散りばめたアルバムであった。大方Weezerといえば初期のブルーアルバムやグリーンアルバムのような荒々しく豪華なイメージは一切ない音楽をイメージする…

Kartikeya 「Samundra」

K

南インドの古典音楽カルナータカをベースにしたプログレッシブメタルのKARTIKEYAによる5部作の1作目。 Djentのようなザクザクとした低音の刻みや激しく歪んだギターの洋風なサウンドに合わせて何の楽器の音かさっぱりわからないがエスニックな音色の美しいサ…

The Dillinger Escape Plan 「Dissociation」

D

Convergeとともにハードコアシーンの雄である1997年結成のTDEPの6作目。今作を最後に解散が決定している。 おどろおどろしいメロディとギターリフに塗れている。初っ端から「Limerent Death」で人力の限界に挑むかのような騒々しさと展開の複雑さの運動会が…

8otto 「Dawn On」

8

日本の4人組、ドラムがメインボーカルを務める8ottoの6年ぶり2017年発表の5枚目のフルアルバム。 アジカンの後藤正文が全面プロデュースの今作。UK、US、Jロックの要素やインディ、オルタナ、ファンクなど様々な国の音楽やジャンルの影響を伺えるアルバムで…

THE BACK HORN 「BEST THE BACK HORN Ⅱ」

B

2017年発表のベスト盤の2作目。 前回にベスト盤からの続きとなるシングル曲のDisc 1とファン投票によって選ばれた楽曲によるDisc 2の2枚組。Disc 1には新曲の「グローリア」、Disc 2には新録の「泣いている人」と「無限の荒野」が収録されている。新曲の「グ…

METZ 「Strange Peace」

M

Sub Pop所属のカナダ出身の3人組による2017年発表の3枚目のアルバム。 今作ではエンジニアにスティーヴ・アルビニを迎えている。オープナーの「Mess of Wires」から相変わらず荒々しい音で、さらに磨きがかかって音に鋭さがあるように思える。攻撃的なドラム…

人間椅子 「異次元からの咆哮」

N

日本を代表すると言っても過言でないほどのベテランスリーピースバンド2017年発表の記念すべき20枚目のアルバム。 今作もHR/HM感が満載といった内容で、ワジーの三味線のようなギターリフも炸裂している。ドゥームやスラッジ色のリフとわらべ歌のようなメロ…

Age Factory 「River - EP」

A

奈良県を中心として活動する3人組の2017年発表のEP。 耳に突き刺さるようなフィードバックと疾走感のあるタイトなドラムのビートから始まる「Overdrive」で始まる。女性の歌声のように高く柔らかい声のファルセットのコーラスとしゃがれた男らしいボーカルが…

Primitive Man 「Caustic」

P

2012年に結成したコロラド州デンバーのスリーピースのデススラッジバンドによる2017年発表の2作目のフルアルバム。 日本語訳すると「苛性」という題名のアルバムだがそもそも苛性とはという感じである。因みに苛性とは動植物の組織などに対して強い腐食性が…

Secure 「Awake」

S

2017年発表のロシアはモスクワの叙情系バンド。 スラッジのように重く、郷愁感のある民族音楽のような幕開けが印象的なオープナーの「The Song」で幕を開ける今作。力強いブリッジミュートでの刻みと泣きのチョーキングを見せるギターやメタルのようなグロウ…

羊文学 「トンネルを抜けたら」

H

スリーピースバンドによる2017年発表のデビューEP。 メロウな歌声で優しく包み込むようなボーカルがメランコリックなメロディを歌う。オープナーの「雨」はイントロの程よく歪んだクランチのギターの残響音が耳に残る寂しげな楽曲である。「春」では四拍子か…

The Tidal Sleep 「Be Water」

T

ドイツのマンハイムを拠点として活動しているポストハードコアバンドの4作目のアルバム。 歪みとクリーントーンの緩急や残響音に轟音系ポストロックやシューゲーザーに通ずるものを感じる。更に厚みのあるギターサウンドと怒涛のトレモロパッキングとどこか…

FINLANDS 「LOVE」

F

2017年発表のミニアルバム。 メロディアスなベースラインが印象的な「カルト」は軽やかなギターが曲中に明るい印象を与えている。また「フライデー」では流行りに乗ったかのようなメロディや裏打ちドラムの楽曲となっているが、ボーカルの千切れそうな「キュ…

Counterparts 「You're Not You Anymore」

C

カナダ出身の5人組のハードコア系バンドによる5作目。 静かな幕開けから爆発的なパワーに溢れている「Bouquet」で始まる。畳み掛けるような勢いとパワーで突き進んでいく。ボーカルとブリッジミュートを刻んでいるギターと同時に哀愁漂うフレーズを弾いてい…

Friendship 「Hatred」

F

千葉出身のハードコア系バンドによる2017年発表の1stフルアルバム。 相変わらず大型トラックの如く重低音を撒き散らしながら圧倒的なパワーで爆走している。特にドラムは人力の限界に挑んでいるような高速で耳を破壊しにかかる爆裂ビートである。そのためテ…