ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Veil Of Maya 「False Idol」

イリノイ出身の4人組による2年ぶりの6作目。

 

低音で激しくかつ複雑なリフと構成が特徴であるDjentシーンで活躍するVoMであるが今作でも健在である。短い導入部を終えて初っ端の3曲から激しく複雑なリフで畳み掛ける。その激しさの一方でクリーンボイスではPeripheryがみせたようなエモ的なメロディが目立っており、エモ・スクリーモへのアプローチが見てとれる。また、「Pool Spray」ではスラッジ的な遅さと重さがある始まりから爽やかさがあるサビへと移行していく前衛的な曲なのだが不自然さがない巧みな楽曲である。また「Manichee」ではザクザクとした刻みや激しく複雑なドラムであるがボーカルは始めから終わりまでクリーンで歌うという完全にエモへのアプローチがみられる。全体的にボーカルのクリーンパートのメロディがシンガロングできるくらいポップかつ郷愁的なところがかなりある。後半ではマシンガンのような高速ドラムと激しいスクリームが聴ける「Follow Me」といった極悪な楽曲も揃っている。後半の「Follow Me」「Tyrant」「Livestorm」の凶悪なボーカルと激しい楽器隊の演奏が楽しめる。序盤はDjentとエモの間くらい、中盤ではエモ、後半は激しさが強めとアルバム全体で激しい楽曲と落ち着いた楽曲と緩急がつけてあって流れができていてぶっ通して聴ける。

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7.4/10.0