ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Joy Opposites 「Find Hell」

2017年発表の2枚目。

 

日本のオルタナシーンで活躍する彼らの今作はホステスからのリリースである。激しくもありつつも全体的に洗練されシンプルでありながら奥深さがある。初っ端の「Blond Dogs」から悲しげなアルペジオと熱量を感じるリフのイントロで惹きつけられる。静と動を使い分けた90年代を彷彿とさせつつもよりソリッドでシンプルさを追求しているようである。またMVが公開されている「Gold Blood」はシンプルでパワフルなイントロと曲の頭から始まる歌とそのメロディが力強く殴ってくる。様々な楽器が入っているが彩りを添える程度であってごちゃごちゃしたような印象は無く、寧ろシンプルな雰囲気がある。続く「Sleep」もポップなメロディであり、リズムも体を揺らしながら聴けるような心地よさがある。さらにクライマックスへ持っていく緊張感も心地よく感じる。「Pretty Much」はダークな雰囲気とエモ的なメロディが歌声を引き立てている。クローザーの「Good Luck」は静かな入りからの盛り上がりのメリハリが印象的である。クライマックスへいく途中の変拍子のようなリフもソリッドである。ポップなメロディでありつつも根源的なところでは90年代オルタナシーンへの回帰を見せつつもそれを咀嚼し消化しオリジナルを見せている。聴けば聴くほど彼らの進化を感じる。

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8.0/10.0