ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

At The Drive-In 「in•ter a•li•a」

2017年発表の17年振り4枚目のフルアルバム。

 

オリジナルメンバーのジム・ワードが脱退し新メンバーのキーリー・デイヴィスが加入したアルバム。初っ端から終わりまで一貫してハイスピード・ハイテンションで突っ走っていく。ボーカルは喚きまくり、まるで互いに戦っているかの如く二本のギターは暴れ絡み合い、ベースはうねり、ドラムは騒々しい。ただのポストハードコアな楽曲ではなく「Hostage Stamps」では少し引っかかりのある曲となっている。全体的にエモというよりはパンクに寄っていった印象がある。ただ全体を通して平らな印象があり、頭一つ飛び出た一撃必殺のリフやメロディや荒々しさだったり泥臭さが少ないようにも思える。良くも悪くもとっ散らかっておらず、前作のようなバラエティに富んだものではなく綺麗に纏まっている感じがある。前作がジェットコースターのように予想外な動きを見せるアルバムだとすると今作はゴーカートのように安定してハイスピードで突撃していく印象である。シンプルにひたすらに勢いで猪突猛進するATDIのハードコア・パンク的なアルバム。

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7.9/10.0