ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

The Dillinger Escape Plan 「Dissociation」

Convergeとともにハードコアシーンの雄である1997年結成のTDEPの6作目。今作を最後に解散が決定している。

 

おどろおどろしいメロディとギターリフに塗れている。初っ端から「Limerent Death」で人力の限界に挑むかのような騒々しさと展開の複雑さの運動会が開催されている。「Wanting Not So Much To As To」では複雑で理解がなかなか追いつかない頭のネジがぶっ飛んだようなカオティックさが十二分に発揮されている。一方で「Fugue」ではNINを彷彿とさせるような電子音楽のような楽曲である。さらに輪をかけるかの如く「Nothing To Forget」ではストリングスを使うことで悲壮感を出している。激情、叙情が組み合わさり、変態的な妖しさをも包括した一つの大きな塊となっている。どこへ向かうのか、どう展開して行くのか先の読めない変態性が存分に発揮されている。クローザーの「Dissociation」はストリングスによる壮大さと電子音による悲哀、不穏さそしてメロディの美しさと終焉の余韻が相まってカオスの闇鍋となっている。兎にも角にもカオスさによって脳ミソが揺さぶられることは間違いない。

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7.8/10.0