ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Converge 「The Dusk In Us」

アメリカボストンにて1990年結成、マスコアの雄であるConvergeの2017年発表の9枚目のアルバム。

 

日本ではカオティックハードコアといった方が馴染みが深いであろう彼らの今作も激しく暴れまわっている。巧みに緩急を使い分け、変拍子変拍子と思わせないような曲の構成である。常に叫びがなり続けるボーカルと激しく歪みノイズ寸前のギター、唸るベース、そしてその全てを支えるパワフルなドラムが今作でも聴ける。ハイテンションなリフで幕を開ける「A Single Tear」は叙情系のような印象もありつつ脳を揺さぶるカオスさがある。初っ端からずっとハイテンションで暴れ続ける彼らであるが、突如表題曲の「The Dusk In Us」になると暗く鬱々としたメロディと歌詞の曲となる。「dusk」は夕暮れということであるが夕焼けといったような印象はなく、黄昏のようなこの世とあの世の狭間といった印象をもつ。次の「Wildlife」になると何事も無かったかのようなハイテンションで脳がシャッフルされる。またシンプルなギターリフと唸るベースでほぼ構成されている「Trigger」も印象的である。表題曲の「The Dusk In Us」と後半の「Thousands of Miles Between Us」以外ほぼ全編ハイテンションで暴れながら駆け抜けていくものの歌詞は悲痛さがありつつ前を向くようなアルバム。

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8.5/10.0