ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Beck 「Colors」

2017年発表の13枚目のアルバム。

 

Beckもまた昨今の流行であるダンスポップ的アルバムを制作したようである。全体的に様々な楽器で音を隙間なく詰め込んだ印象があるものの、爽やかで鬱陶しさはない。しかしただのダンスポップのアルバムではなくいろいろな要素がある点がやっぱりBeckだ!と再確認させる。特に「I'm So Free」の強いビートや焦燥感のあるサビ前のメロディに見られるただの踊れる音楽ではなく変態さも兼ね備えているオルタナ的な楽曲である。またジャズのようなピアノのイントロやファジーなギターリフそしてメランコリーなメロディがクセになる「Dear Life」もただのポップソングでなく、Beckの様々な要素を混ぜた鍋のようなイメージそのままである。特に「Wow」の奇妙な楽器の音色やコーラスを交えながらもポップであるという不思議な変態な楽曲である。もはやオルタナといった枠に収まらないようである。アルバム名の通り、カラフルな印象を感じるアルバムである。ただ少し爽やか過ぎて変態的な要素が薄めな気もするがこれ以上変態要素を加えるとこの丁度良さが失われてしまうのかも。あっさりとしつつもコクのあるアルバムだと思う。

f:id:tortillarhcp:20171112225059p:image

7.7/10.0