ユンボにまたがって

聴いた音楽の感想等々

Periphery 「Periphery Ⅲ:Select Difficulty 」

Djentと呼ばれるプログレッシブ・メタルバンドPeripheryの2016年発表の通算5枚目のアルバム。

Djentといえば変拍子で7弦ギターがズクズクブリッジミュートでポリリズムを刻んでいるみたいな感じで聴きにくいイメージがある気がするけどこのアルバムは特にそんな感じはなく、エモから影響を受けたという点からもクリーンボイスではっきりとしたメロディを歌いギターもそこまで低音をズクズクやる感じではなかった。ただそういった聴きやすさがあるためDjentを期待して聴くと肩透かしをくらうかもしれない。

1曲目はギターの音がズクズク鳴り、激しいドラムとボーカルの咆哮がありDjentらしさがあると思う。そして3曲目の「Marigold」はイントロのストリングスの荘厳さからギターが複雑なリフを刻み、ここがサビかと思わせてさらに先にもっとメロディアスな部分があるという構成になっている。幻想的なイントロから始まる「The Way The News Goes...」はサビでドラムがこれでもかと激しくなる緩急が凄まじい1曲。比較的遅いテンポの「Remain Indoors」は乗りやすく、そして中盤では狂気が爆発するような印象を受ける。エモーショナルなボーカルが響く「Flatline」、メロウな「Catch A Fire」、そしてアルバムの最後を飾る「Lune」は静かに始まり、そして曲の終盤はライブで大合唱になるほどシンプルであるが力強く美しい終わり方で大団円となって幕を閉じる。今年の2月の来日公演での「Lune」は最高だった。キャッチーさとDjentの複雑さが同居するアルバムだと思うのでDjentの入り口よいかも(?)

「periphery iii」の画像検索結果

Rating 8.4/10